宮田先生 コミュニケーションを語る

コミュニケーションは空気のような存在です。今さら改めて考えてみるのも妙な気もしますが、人それぞれ考え方が意外に異なっていることが少なくありません。「足元のコミュニケーション」を一緒に考えてみましょう。

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拍手が生まれる風景

更新日:2010年7月29日

朝ドラ「ゲゲゲの女房」を毎日楽しみに観ている。描かれるスト
ーリーの面白さとともに、1960年代の日常的なコミュニケーショ
ン風景の魅力を改めて感じている。

たとえば、水木しげる氏の漫画「悪魔くん」が、テレビで初めて
実写版として放映されたとき、関係者一同がそれぞれの場でテレ
ビを観ながら、最後に一斉に拍手をする場面があった。拍手を通
して、電波を超え何かがつながった感じがした。

「拍手」を、コミュニケーションの視点から考えると面白い。
もともと拍手は、神道の世界等で儀礼として行われてきた。日本
では、日常生活の中で普通に拍手するようになったのは明治時代
以降だという。意外と新しいことに驚く。
一方、海外ではコンサートなど古くから拍手が広く行われており、
明治時代以降海外との交流を通して、日本の中でも少しずつ浸透
していったという。
拍手する意味には、多様なものがある。儀礼的なものを除けば、
賛意を示すもの、感謝を相手に伝えるものなどがまず思いつく。
さらに、感動的な映画を観たときに、その感動を伝える行動とし
て拍手する場合もある。このときは、別に映画に関わった相手が
いるわけではなく、自分の感動を自分で確かめていることになる。
同じ映画を見ていた周りの人たちに、感動を共有したいという想
いもあるかもしれない。
「Web拍手」を組み込んでいるブログを目にすることもある。ただ
これは、数字の大きさしか感じられず、ややもの足りない。

いずれにしても拍手は人がつながる原初的なコミュニケーション
行為だといえる。場を共有している人同士が、同じ場にいること
を確認し、一体感をもち、改めて自分の存在感を感じる。
また、難しいコミュニケーションではなく、気持ちひとつ、姿勢
次第でだれでもできるものだ。
しかし、改めて現在の会社など組織の様子を思い浮かべたとき、
みんなで拍手する機会はどれくらいあるだろうか。
組織の風通しやつながりを感じる大切な工夫ではないかと思う。
心が伴わない形ばかりの拍手を強制されるものは論外として、
最近の職場の「拍手度」を再確認してみてはいかがだろうか。

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